Q7. 土壌への炭素投入量は、どうやって求めるのですか?
A7.
RothCモデルでは、土壌への炭素投入量を、作物残渣と、堆肥などの有機物資材に分けて入力する必要があります。モデルの中で、この2つは質(分解しやすさ)が違うものとして区別されているためです。
通常、作物の収量(収穫部位)についてはデータがありますが、それ以外の作物残渣の量は、なかなかデータがありません。特に、根など地下部のデータは取るのが難しいです。
そこで、収量のデータから、作物残渣の量を推定します。このうち、根や刈り株については、持ち出すことが難しいので、全て土壌にすき込まれることにします。一方、ワラなどの持ち出し可能な残渣のすき込み量は、まず作物の収量からワラなどの部位の量を計算し、持ち出し率(作物残渣の何割を圃場から持ち出したかの割合。残りは土壌にすき込み)をかけて推定します。
作物と残渣の処理ページ、あるいは確認ページには、上記の計算のもととなる収量、搬出不可能な残渣の量、搬出可能な残渣の量、その部分の持ち出し率、乾物の炭素濃度などについて、
標準的な値が自動的に表示
されますが、手持ちのデータがある場合には、直接入力することによってそのデータに置き換えることができます。計算のもとになる数字が変わった場合はそれをもとにして計算された結果も自動更新されます。もとになる数字ではなく、計算した結果の数字のほうを直接入力した場合は、もとの数字は消えて空欄になります。
堆肥については、投入した堆肥の現物(生重)と、その水分率、炭素濃度から、炭素としての投入量を求める必要があります。
標準的な値
を使って自動的に炭素としての堆肥投入量が計算、表示されますが、これも、堆肥の投入ページ、あるいは確認ページで直接入力によって手持ちのデータに入れ替え可能です。
確認ページでは、あなたの管理と標準的管理を並べて比較しながら、それぞれの計算条件を調整することができます。計算のもとになる数字が変わった場合はそれをもとにして計算された結果も自動更新されます。もとになる数字ではなく、計算した結果の数字のほうを直接入力した場合は、もとの数字は消えて空欄になります。